耳コピー 2(ノーサイド)
松任谷由実の曲の続きです。
「ノーサイド」という曲もフェンダーローズのイントロからはじまる印象的な歌で、自分的にはBILLY JOELの名曲「James」を思い出すのですが、冒頭だけで、その後はやはり彼女ならではの世界が展開されます。特に凝ったコード進行ではないのですが、曲作りにおいてさすがだなあと思った箇所を紹介します。
サビのコード展開 何をゴールにきめて 何を犠牲にしたの
Fmaj7 Am7/E Dm7 ①Cm7 F7
誰も知らず
B♭maj7 /A Gm7 Gm7/C
歓声よりも長く 興奮よりも速く
Fmaj7 Am7/E Dm7 ②A7/C# A7
走ろう~
Dm7
構成的に①と②の部分は対応するのですが、①はB♭=Iに向かう過程のⅡ-Vモーション
で「ひこうき雲」同様、彼女らしいカラーが出ていて、そこはそれなりに良いのですが、②のところで、A7へと変化するだけでなくベース音に3度のC#を一旦入れてAに
移るところが、走ろう~のDm7に解決される直前のコード進行の緊張感を強調し、リスナーに一層の感動を呼びおこす効果となっているように思えます。あくまで個人的な解釈ですが、こういう工夫や演出が出来るところが、ユーミンの凄さであり、ヒットメーカーたる所以なのでしょう。
それとAm7/Eのところで聞こえる松原正樹さん or 鳥山雄司さんのギターフレーズもシンプルながらすごくマッチしています。