英語民間試験見送り
遅すぎるタイミングでしたが、妥当な決断が下りました。
格差についてよりも、試験にスピーキングが含まれることを個人的には問題視して
います。リスニングさえ要らないのでは。これらこそ、経済というか環境的な格差
がスコアに影響する可能性が高いと思うのです。英語圏からの帰国子女や海外経験
が豊富な学生と、地方でネイティブスピーカーと会う機会さえないような学生とで、
同じスピーキングテストをすれば、その差は歴然とします。
読解、文法を中心とした試験で、最低限、英語の専門書や論文を理解できる基礎力
を担保し、スピーキングは大学に入学してから、やりたい人だけやれば十分ではな
いでしょうか。
中学・高校とコミュニケーションやらスピーキングやらに貴重な時間を費やすより
も、10代後半となれば、もっともっと大事な勉強があるはず。
民間試験、例えば英検を見ると、2級レベルあたりまでは、単語を知って入れば、
何となく合格点(6割)が取れてしまい、平易な文章でさえ正確に読みとる文法力
や構文把握力は実は身に付いていないことが多いようです。
これでは、肝心の大学で英語の論文や専門書を読み、研究することなどとても不可
能でしょう。
今後も様々は議論が展開されると思いますが、専門家、識者の見解を今後はもっと
取り入れて頂きたいと願うばかりです。